劇場アニメ「君の名は。」感想 序文
ここまで心を動かされたアニメ作品は、自分の中ではかつてなかったのではないか、と思うほどに、
素晴らしいと思える作品に出会いました。
新海誠監督の「君の名は。」は、8/26の公開から一月と経たない9/22で興行収入100億円を超え、アニメーション監督としては宮崎駿氏に次いで二人目となる快挙を達成しました。
元より「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」などでネット上での評判は上々だったものの、興行収入に結びつかなかったのですが、今回作品は幅広い客層に支持された結果、氏の監督作品の中でも異例の大ヒットとなりました。
さて、ショービス的な成功の理由はいろいろとあるとは思いますが、ここではその点にはあまり深くは触れるつもりはありません。音楽や声優の起用によるところが、客層の分散に寄与し、そこから口コミによって広まった結果ではないか、といった程度に留めておきます。
それよりも、肝心なのはその内容の素晴らしさ。
なぜこれほどまでに、観客の心を掴み、離さないほどの魅力を持った作品になったのか、ここでは今日現在で2回の鑑賞を経た私が感じた下記の3つの観点を起点にして、解説していこうと思います。
1.「なんかジブリっぽくね?」
スタジオジブリ的質感(作画、出演)
2.「途中で話変わってるけど、どっちも“TSF”やな」
テンプレ通りの“TSF”から、180度違う別の“TSF”に移行(脚本)
3.「RADWIMPS、以前にも増してBUMPっぽくね?」
音楽担当RADWIMPSの影響